わきが臭が発生する仕組みとわきが体質になる原因とは?

自分がわきが体質だと自覚すると「なんで私だけこんなにクサイと言われなくてはいけないの?」と思ったことってありますよね。

私も小さいころには学校の部活で運動したときや、通学などで汗をかくとわきが臭がすることがありました。

汗をかいたなと思ったときには、らすぐに化粧室に行ってデオドラントシートで脇汗を拭き取ったりしてました。匂いはましになるんですが、それでもわきが臭ってしてくるんですよね。

わきがの臭いってなんでするんでしょうか?

汗をかいたから? それとも 体質だから? 

それとも 神様が自分に嫌がらせをしているから?

全部違います。

わきがの臭いがするのにはちゃんとしたメカニズムがあります。わきが怖いと感じる原因の一つに、「わからないから」という側面があります。

いつ臭ってくるのかわからないし、なんでニオイがするのかもわからない。

自分がニオイに気付いていないうちに周りの人がクサイと思っているのかわからないと怖くなってしまいますよね。

子供がわきが臭を気にしているようなら、なんでニオイがするのか、どうやったらニオイがしなくなるのかをしっかり教えてあげることで、子供の不安を取り除いてあげることができるんです。

なので、子供のわきが対策を考えている方は「わきが」について知ることはとても重要です。

わきがについて深く知ることができれば、わきがは怖いものではなくなります。だって、子供の状態に合わせて適切な治療や対策をとっていけばいいんですから。

今回はわきがの臭いの発生メカニズムと、なんでわきが体質の人ができるのかということについてお話をしましょう。オレンジ腺と太文字を参考にして、読み進めてみてくださいね。

わきが臭が発生するメカニズム

 わきが臭が発生するメカニズムに大きく関係しているのが「汗」「皮脂」、そして「菌」です。

汗とわきが

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汗をかくとわきがの臭いがする。その感覚はとても正しいです。わきが臭は汗をかいた瞬間から臭っているわけではありません。 

実は私たちの体から出ている汗には2種類あります。

アポクリン腺とエクリン腺から出る汗です。それぞれ簡単に説明していきましょう。

エクリン腺

エクリン腺の成分

水分(99%)、塩化ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、尿素、アンモニア、乳酸

エクリン腺がある場所

全身(首、背中、脇、足、手)

エクリン線から出る汗の成分はほとんどが水分です。そして私たちが運動した後や夏場の暑いときに分泌されます。そのほかには緊張したり、興奮した時にも汗をかくことがあります。

エクリン腺から出る汗の役割は私たちの体温を調節し、私たちの体を正常な温度に保つことです。エクリン腺の成分のほとんどが水分で出来ているので、水分が蒸発するときの気化熱を利用して私たちの体温を下げる働きをしてくれています。

ただ、疲れたりした状態で汗をかいたときにはアンモニアや乳酸が水分と一緒に多く排出されるので、酸っぱい臭いを発しやすくなる原因にもなります。

いわゆる汗臭さってやつですね。

腸や肝臓の機能が弱くなっているとエクリン腺から出る汗のニオイは強くなる傾向にあります。

⇒「子供のわきが臭は体質改善で治すことができる?

アポクリン腺

アポクリン腺の成分

水分、タンパク質、脂質、脂肪酸、糖質、アンモニア、ステロイド、リポフスチン、鉄分

場所

脇の下、乳首、へそ、耳の穴、陰部、肛門

アポクリン腺は体の特定の部位の毛穴付近にあります。

アポクリン腺から出る汗にはタンパク質や脂質、脂肪酸のように様々な成分が含まれています。

アポクリン腺をから分泌された汗を雑菌が分解すると、「鉛筆の芯のニオイ」「香辛料のニオイ」に例えられるようなニオイを発します。

これがいわゆるわきが臭です。

アポクリン腺から出る汗には粘り気があり、濁っていたり、脇毛について水分が蒸発すると白い結晶のようになる人もいます。

そして、アポクリン腺は体毛が生えているところの付近に存在します。

毛を伝って汗が拡散しやすいという側面もあるため、わきが臭はニオイが拡散しやすいのです。

余談ですが、アポクリン腺から出る汗の役割はエクリン腺のように体温調節ではなく、ニオイを発するためにあると考えられています。

アポクリン腺はわきが臭を出すことが役割だといわれています。わきが臭には実は、「種の存続」という役割があると考えられているんです。

アポクリン腺は脇や陰部、乳首などにあることから、わきが臭は異性を引き付けるためのフェロモンのような役割をしていたのではないかといわれています。

現代では、そんな必要もないので、はっきり言うといらないんですけどね…

菌とわきが

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先ほども言いましたが、汗をかいただけでは実はニオイはしてきません。

汗をかいたばかりの脇を嗅いでもわきが臭はしないのです。

アポクリン腺から分泌された成分を肌に存在する菌が分解することとわきが臭が発生します。そして肌にいる常在菌の種類によって臭いの種類や強さが変わることもわかっています。

わきが臭の原因菌

コリネバクテリウム属ジフテロイド菌、コリネフォーム菌

分泌物

ジメチルジクラソン、カプリン酸など

汗臭さの原因菌

ブドウ球菌属「黄色ブドウ球菌」

分泌物

酢酸、イソ吉草酸など

ジフテロイド菌が分泌する「ジメチルジクラソン」や「カプリン酸」はいわゆるわきが臭といわれる香辛料や鉛筆の芯のニオイに近いニオイを発します。

黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが分泌する「酢酸」や「イソ吉草酸」は足の裏や運動した後に放っておくとしてくるような酸っぱいニオイの原因物質にもなります。

ここでは便宜上わきが臭の原因菌、汗臭さの原因菌としましたが、皮膚上には両方が混ざって存在していて、それぞれがニオイを出し合っています。

わきが臭はその人の皮膚にいる肌の状態、菌の存在比によってニオイが変わったりします。わきが臭はスパイシーな香辛料のニオイがする人もいれば、チーズのような発酵臭がする人もいるし、鉛筆の芯や古い雑巾のニオイがする人もいるのです。

軽度のわきがの人はブドウ球菌の割合が多く、重度のわきが体質の人は総じてジフテロイド菌の割合が多い傾向にあります。

詳しくはわかりませんが、アトピーも体質と呼ばれていますけど、肌表面にいる常在菌が関係しているらしいですね。

参考「アトピー肌とわきがって関係あるの?

皮脂とわきが

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汗と菌の他にわきがの臭いを強くしている、もう一つの原因が「皮脂」です。

人間には汗腺だけでなく、体の水分を守るために、保湿の役割を果たす「皮脂」を分泌する「皮脂腺」が毛穴には存在しています。

皮脂腺からは名前の通り皮脂が分泌されます。この皮脂が酸化したり、菌に分解されると、油っぽいニオイを発する材料になります。

皮脂が原因で発生するニオイがわきが臭と混ざると、より強いニオイを発します。

皮脂は思春期を迎えたり、食生活の変化の影響を大きく受けます。

思春期になるとニキビになる人が増えるように、皮脂の分泌も増えていきます。

そして皮脂の分泌量は食生活の影響も大きいです。肉や乳製品、油ものを中心とした食生活を続けていると、皮脂から分泌される皮脂が増えて、体臭が強くなる傾向にあります。

⇒「思春期を迎えた小学生の子供の脇汗が臭い…これってわきが?

⇒「わきが臭を強くする食事と食事の仕方

そして、お子さんには関係ありませんが、私たちのような親世代になると気になり始める「加齢臭」の原因にもなります。

歳をとるにつれて、 「9-ヘキサデセン酸」と呼ばれる、脂肪酸と過酸化脂質が増加します。皮脂がこの過酸化脂質と一緒になると強いニオイを発する低級脂肪酸を生み出します。

その低級脂肪酸の一つが加齢臭をまねく「ノネナール」だったりします。

「汗」+「菌」+「皮脂」=わきが臭

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 わきが臭の主な原因物質はアポクリン腺や皮脂に含まれている脂質や脂肪酸、タンパク質などの成分です。

それらを肌表面にいる常在菌が分解することでわきが臭が発生します。

アポクリン腺から出る汗と皮脂線の分泌物とが混ざり合い、そこに細菌が作用することでわきが臭が発生するのです。

わきが臭は「汗」と「菌」と「皮脂」が相互作用を起こしてニオイを発しています。

こうして作られたわきが臭は体毛をつたって、汗と一緒になって空気中に拡散されやすくなります。エクリン腺から分泌される汗と一緒になると、よりニオイが拡散するし、細菌が繁殖してより強いニオイを出すようになります。

だから、わきが体質の人でも汗っかき(多汗症)の人は、わきが臭を強く感じるようになります。

わきが臭の強さはどうやって決まる?

わきが臭の強さにはアポクリン腺の数と大きさ、肌の環境が第一に関係してきます。

アポクリン汗腺が多いかったり、汗腺が大きいと、わきが臭の材料になる分泌物が増えてわきが臭も強くなるんです。

そして肌にジフテロイド菌の割合が多い、とよりわきが臭が強くなります。

特に、アポクリン汗腺の数や大きさ遺伝によって決まっています。だから、生まれたときからわきが臭の強さというのはある程度決まってしまいます。

親である私たちのわきが体質が子供に遺伝してしまうのです。

⇒「子供にわきがが遺伝する確率は?いつ遺伝したってわかるの?」 

そして油ものをたくさん食べるような食生活をおくる人もアポクリン腺が活発に働くようになったり大きくなって、わきが臭が強くなる傾向にあります。

今までわきが臭がしなかったのに突然ニオイが気になるようになった原因は?

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いままではわきが臭がしたことなんてなかったのに、わきが臭がするようになった原因には次のようなものがあると考えられます。

思春期を迎えた

思春期を迎えると、成長ホルモンや性ホルモンが活発に分泌されるようになり、小中学生の頃はアポクリン汗や皮脂の分泌が活発になります。

わきが体質の原因にもなるアポクリン腺はホルモンの影響を受けやすいために、思春期が来るころに、わきが臭がし始める子供が多いです。

子供のわきが臭が気になったときには、まずはこちらを読んでみるといいでしょう。

⇒「思春期を迎えた小学生の子供の脇汗が臭い…これってわきが?

食生活が変化した

皮脂腺から分泌される汗は私たちの食生活の変化に非常に敏感です。

私たちが肉類をたくさん食べたり脂分をたくさん取るようになると、アポクリン腺や皮脂が刺激されて活発になり、わきが臭が気になることがあります。

子供の場合、食生活が悪くなるとたくさん皮脂腺から油分が分泌されるため皮膚全体が脂っぽくなります。食生活が肉中心の子供はニキビが増えるだけでなく体臭も強くなりやすいので、気を付けるようにしましょう。

⇒「小学生低学年なのにもうわきが?わきがの低年齢化は食と肥満にあり!

 生活習慣が悪くなった

睡眠不足や運動不足、ずっとクーラーの下にいるように汗をかかないような生活を送っていると汗腺がうまく働かなくなってします。

汗腺の機能が弱まると悪い汗をかいてしまって、雑菌が増えやすくなってわきが臭や汗臭が強くなることがあります。生活習慣が悪くてストレスが増えたりすると、自律神経が乱れて交感神経が優位になります。

すると内臓機能が低下し、便秘を起こしてしまって体臭が悪化する原因になります。またストレスを感じることで副腎と呼ばれるところからアドレナリンが多く分泌されたりすると、アポクリン腺が刺激されてわきが臭がし始めることも考えられます。

⇒「子供のわきが・体臭を悪化させる生活習慣」 

⇒「汗っかきの子供は注意?わきが・体臭を強くするいい汗と悪い汗

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