わきがの手術で麻酔の痛み、術後の痛みは子供でも耐えられる?
「子供にわきがの手術を受けさせてあげたい…」
「病院が嫌いな子供でも大丈夫かな…」
「わきがの手術は痛くないのかな」
「子供の体に負担がかからないかな…」
なんて小中学校の子供にわきがの手術を受けさせてあげようと思っている人は子供の健康を心配している人も多いのではないでしょうか。
保険が適用されるわきが手術の多くは、脇を切開してアポクリン腺を除去する手術です。
麻酔を使うことになりますし、傷の回復の際にも子供が辛くないか心配に思う方もいるでしょう。
今回はわきがの手術による子供への体の負担をテーマにしてお話をしましょう。
わきがの手術は痛い?
効果が高いとされていて、わきが臭の改善に効果が高いとされている手術の多くは脇の下を切開して、わきが臭の発生の主な原因となるアポクリン腺を目視で除去する皮弁法や剪除法といった治療が多いです。
わきがの手術をする際には麻酔をするのでその時に痛みが発生するのと、手術で切開をしたことによって痛みが発生するケースがあります。
麻酔の痛み
手術をするときには脇に局所麻酔をすることになります。
手術中は麻酔によって痛みがないですが、麻酔をかけるときにブスっと刺されて痛みは一瞬あります。
「麻酔をかけますね」といった声をかけてもらいますが、脇の下が見えないのでかなり力が入ってしまって、ちょっと怖い思いをする子供もいるかもしれません。
術後の痛み
手術が終わって麻酔が切れるとジンジンとした痛みが始まります。この痛みが慣れない人にとってはずっと痛いので何かに集中していないとずっと気になってしょうがないです。
人によっては痺れが2、3日ほど続いたという人もいるようです。
大体、痛みは1週間程度は続くと考えておくといいでしょう。
もちろん術後には痛み止めをもらうので、痛み止めで痛みが気にならなくなる人もいるようですが、傷口がじんわりとした鈍痛が続く人もいます。
また手術が終わった直後にはタイオーバーといって包帯で脇を圧迫することでうっ血したり、血が脇にたまって内出血にならないようにきつく圧迫するものですが、きつすぎるとつっぱってしまって痛くなる場合があります。
タイオーバー時は痛くても時期が来るまで外すことができないので我慢するしかありません。
術後は子供の気持ちをサポートしてあげよう
術後にはガーゼを脇の皮膚に直接縫い付けて固定圧迫して脇を動かさないようにしないといけません。
この時に傷口の痛みもそうですが、傷口のかゆみの方が子供は気になるんじゃないかなと思います。
余談ですが、私は子供のころに交通事故で足の骨を折ったときにギブスを1ヶ月ほど巻いて入院したんですが、ギブスの中が蒸れてしまって洗うこともできないし指が届かなくて痒すぎてずっと泣いていました。
わきがの場合は脇の下なので手が届くのですが、圧迫している腕を上げることができないし、傷口はガーゼで固定されていて触れないので、子供がとても痒がることがあると思います。
ギブスの時は耳かきで母がかいてくれていましたが、わきがの場合は中に耳かきをいれるわけにはいかないので、精神的なサポートをしっかりとしてあげてください。
ボトックス注射による治療は痛くない?
思春期の子供のわきがの手術には再発のリスクなどもあるので、
ボトックス治療を考えている方も多いでしょう。
⇒「子供のわきが手術で再発するリスクが怖い!何歳でいつ手術したらいい?」
ボトックス治療はボツリヌス菌の作用によって発汗を促す神経伝達物質の「アセチルコリン」の分泌を抑えることで、脇にある汗腺や皮脂腺が活発になりすぎないようにするものです。
ボトックス治療は多くの場合は脇に局所麻酔を行わずに10~20箇所に注射を行います。
全然注射をされても痛みを感じない子供もいれば、痛みに敏感だったり注射を怖がる子供には痛く感じてしまう子供もいるので、痛みに関しては個人差が大きいでしょう。
ボトックス注射の針は麻酔の針よりも細いですし、注射の前に脇を冷やして痛みを感じにくくなるような処置をするので、病院や学校で予防接種を受けるときと同様に我慢ができる痛みではないでしょうか。
切開による手術とは違って痛みが数日続くということがないので、痛みとしての負担は少ないでしょう。
子供がつらい思いをしているのを見たくない!
わきが体質のお子さんに手術を検討している方はきっと子供には自分と同じように、わきがでいじめられたことがあるとか、わきがのせいで人が近くにいることが苦手とか、パートーナーシップにおいてうまく行かなかったりとか、あなたが今までに辛い経験を味わってきたからこその選択だと思います。
もちろん手術を受けることが悪いというつもりもなければ、わきが体質の人は手術が絶対だとかそういったことを言いたいのではなく、子供の幸せのためにあなたができる本当のことはどんなことだろうといったことを考えてほしいのです。
小中学生というのはこれからやっと自分という個性を見つけ出す過程の最中にいます。
わきが体質が子供にネガティブな側面を与えてしまうことをあなたが心配するばかりに子供が注射が嫌いで、痛いことが嫌いで、わきががまだ気になってもいないのにわきがの手術を受けるべきだと、勧めてみたらどうなるでしょうか。
痛みや手術を受ける怖さの方が強いのに、「わきがの手術を受けなさい」と子供に少し強く当たったら子供はどう思うでしょうか。
お子さんへの精神的、肉体的負担もかかって来ることですし、臭いに悩んでいる子供なら積極的に話を聞いてあげたり、選択肢の一つとして手術を勧めてみてもいいと思います。
ただ、子供は親がいうことだから強く拒否もできず、かといって手術をすることがとても怖くて素直にうんといえない子供もいるでしょう。
また、お母さんはわきが体質の私のことが嫌いなんだ、必要ないと思ってしまって、自己否定感からわきがの手術を受けるのかもしれません。
子供のうちに手術をすることは再発などのリスクもありますし、手術跡や黒ずみ、などが残ってしまうこともあるので、保護者の方が手術を受ける際に不安に思ってしまうことも少なくはないでしょう。
逆に子供がわきが体質に深刻に悩んでいれば、多少の痛みを我慢しても脇の臭い、わきがを改善したいと思うでしょう。
臭いが気になるけど、手術はしたくない、傷を作りたくないという子供であれば、わきが用のデオドラントをなどを使って治療をすることもできます。
デオドラントで効かないという人もいれば、市販はダメでもわきが用のデオドラントを使ったら改善できて、わきがを受け入れることができ、日常生活で困っていないという方も実際にはいます。
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わきがの手術が効果的で人生が救われたという人もいれば、手術跡や術後臭で困っているケースもあるのでどちらがいいというのはあなたと、お子さんが決めることです。
あなたが、子供とちゃんと向き合ったうえでわきがの治療を選択することが一番子供にとって幸せではないかと思います。